Youtubeの投資振り返り
1年前にredditにSequoia Capitalによる2005年11月時のYouTubeへの投資メモが落ちていました。
https://www.alexanderjarvis.com/wp-content/uploads/2015/10/Sequoia-investment-memo.pdf
Youtubeが直面する動画に関する課題は、
- e-mailに添付するには動画は重い
- ホスト(通信量?)するには動画ファイルは大きすぎる
- 動画ファイルのフォーマットが乱立している
- 動画ファイルそのものは独立しており、視聴者同士の交流はもちろん、動画同士の関連・つながりがない
という4つを中心とした課題により動画共有が進まないこととを、
- ネットのアップロード
- Flashへの統一フォーマット化
- コミュニティの場の提供等
によって解決しようとした、というのがその当時の解決策。
マネタイズの方法はuser-generatedによるvideo contentsが量産されていく中で、
- 広告
- 機能追加による課金
- コンテンツ課金等
を掲げており、その当時の投資担当者であるRoelof Botha氏はYouTube has a clear advertising revenue opportunityがあるとし、売上の試算を算出している。
ここではYoutubeのCPMだったり、広告を差し込める動画の在庫の数、コンテンツ量産の可能性を係数として、複数種類の売上モデルを算出することで、ポテンシャルを示している。が全体の売上が変わりそうな係数が未知の中で売上の試算をしても、あくまでも項目としての整理であって、本質的な投資の理由にはならなさそう。
マーケットは未知、事業におけるマネタイズの滑り出しを見ていないながらにも、Youtubeがローンチ後からuser-generatedコンテンツとして、動画アップロードのハードルが下がることや、人々が体験を共有する動きが各媒体(text,images)で起きている全体感に加え、順調にコンテンツが増えていった事業KPIのカーブやチームアップといった直近の実績と更に事業を伸ばせるチームアップであることを理由に投資していることについては、Seedゆえの投資スタンスはあったとしても、投資担当者による肌感もありつつ、類似企業の事業規模を凌駕するスピードでの伸びというところも(投資判断に)大きく効いているのかな。
今では、Youtuberという仕組み(広告還元)による大量の動画コンテンツの投下を実現できたこと、動画クオリティが上がってきたことがYoutubeの伸びを牽引したように見えるが、事業開始当初にそのようなアイディアが存在したのか、気になるところ。
いずれにしろ、2005年においても人と人とのsocial networkingは動画という媒体においてもキーポイントであり、今ではクリエイターとファンの間におけるコミュニティ形成だったり音声という媒体におけるコミュニティ形成の場が数々提供されていく中で次世代のプラットフォームは何の係数を持ってして投資を受け、事業として拡大・確立していくのか、VCおよびベンチャーの動向に目が話せないです。