藤本タツキ「ルックバック」を読んだ感想を頑張ってそれっぽく書く
月曜の労働が目の前に差し迫って憂鬱になって、インターネットに逃げていたらSNS上で話題になっていた漫画が急に現れた。そうチェンソーマンを書いた藤本タツキさんの「ルックバック」である。感動した旨のツイートがあふれる中、教養のない筆者として読んだ感想としてはいわゆるジャンプの友情・努力・勝利とは違うテイストかつ、細かいシーンにいろんな作品を連想させるきめ細かやさに、しかもそれを無料で公開していることにアホっぽく「すごいな」という感想しかもてなかったのである。
藤本タツキ最新作
— チェンソーマン【公式】 (@CHAINSAWMAN_PR) July 18, 2021
『ルックバック』
ジャンプ+にて公開中!
『チェンソーマン』
第一部完結後初の大長編読切、
ぜひお楽しみください。
▼作品はこちらからhttps://t.co/uYymAd6aaV pic.twitter.com/ZSeeDtLBzr
正直、何かを語るほどの教養は持ち得ていないので、ここで適当なこと書いて失礼なことにはなりたくないなと思いつつ、おそらく「漫画がそもそも好きだった」「絵を書くことが好きだった」「絵を書くことを仕事にしたい」人には主人公・藤野のような葛藤や苦悩というのは多く経験したこと(例:「絵を描くのを卒業したら」を周りに言われること)だろうし、藤野が過程で絵のトレーニングしていき、本棚に飾ってある本(例:やさいい美術解剖図)だったりに共感しながら読み進めていると思われる。
一方で、内容の展開には「インターステラー」を彷彿させる、歪んだ時空間の中で物語が進む構成だったり、ストーリーの骨子そのものが「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のオマージュを感じさせる、絵を目指す主人公の話かと思いきや、映画のような構成でストーリーが展開する、小さい世界での深い表現に本漫画を読むことの深みを見せつけられた。それでいて、「インターステラー」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」とは違い(?)、"Don't look back"で締まる。
大雑把な感想しか持ち得ていないものの、twitterで感想ををエゴサーチすると要所要所のシーンでいろんな人の記憶を思い出させるところかしても、どのスコープ、どの切り口でも密度が濃い漫画との評価なんだろうなと感じた。
そして7月18日は「京都アニメーション放火殺人事件 - Wikipedia」から2年の歳月が経つタイミングであり主人公とつるんでいる"京本"は京アニを指しているのかもしれない。「京アニの悲劇があったとしても漫画・アニメ業界はどこかにいる自分のファンのために前を向いて作品を作りづつける」ーそのようなメッセージも感じた。
業界で悲惨な事件が起きても、前を向いて業界に貢献するメッセージ性の高い作品が発表される中で、筆者は夜中にそれを読み、夜ふかし、最悪の体調で月曜から労働をキメましたとさ。今日は早く寝ます。
なお、漫画家さんによる感想は以下にまとまっていました。